こんにちは、美しい日本の着物・京林です。コロナ禍のいま、皆様いかがお過ごしでしょうか?
大きな影響を受けている皆様にはお見舞い申し上げます。
当店もこの難局を乗り越えるべく、お客様の安全への配慮と、新型コロナウイルス感染防止対策を実施した上で、店舗営業を再開しています。
とはいっても、やはり当店で取り扱う着物に関しては、『不要不急』というイメージは避けられず、
お客様の来店がほぼ無い日もあり、ストレスを溜められずにはいられません。(でもお客様の立場で考えたら、無理に呼び込むのは・・・ ジレンマとの闘いです)
人との接触を極力避けるということは、こんなにも世の中や経済、そして個の生活スタイルを変えてしまうのか、これまでお互いの顔を見ながら"Face to Face"でお客様と接していた人間にとって、今の状況は地獄のようです。
ちなみに、コロナ禍の「禍(か)」とは災いという意味だそうです。ホント早く以前の状況に戻って欲しいものです。※コロナなべと読んだ友人がいて笑ってしまった。
とはいっても、ずっとしょげているだけでは何も生まれないですし、この事態をポジティブに考えていくことも大切ですね。
今は接客が無いので、着物制作に心血を注げると前向きに捉えて、心のバランスを保っています(苦笑)。
掲載した写真は制作途中の「お振袖」と「袋帯」です。
着物が好きな方でも、制作途中の作品を見ることはあまりないかも知れませんね。
着物を作るための生地の反物は、繭から引き出した糸(生糸)を撚り合わせ織上げます。
その反物の織り方には色々な織り方があり、生地の見た目が異なるため、着物選びのポイントにもなっています。
生地には経糸(たていと)か緯糸(よこいと)があるのは誰もが知っていると思いますが、生地の織り方にも大きく分けて「繻子(しゅす)織り」「平織り」「綾織り」の3種類があり、それらをまとめて「三原組織」と言います。そのほかにもたくさんの種類があるのは、あまり知られていません。
京林の生地は、一越縮緬(留袖・訪問着)・八代縮緬(訪問着)・綸子(お振袖)・緞子(お振袖)・結城紬(林蔵辻が花)など、帯は繻子織 綴れ織 佐賀錦織 塩瀬織 平織 綾織などを使っています。
それに柄の下書きをし(写真:下書き途中の生地)、配色指定を行い(写真:指示書)、染め工房にて色染めを施し、最後に刺繍を入れて完成します。
ひとつの着物を作るのに多くの職人さんが分業しながら進め、それらをプロディースするのが着物作家であり、当店京林の仕事になります。
織り方にも色々違いがあり、また染め方にも後染めか先染めか、着物の格によって種類や柄のつけ方まで、様々な決めごとがあり、一言で説明するのはすごく難しいです。
もし着物制作にご興味がおありでしたら、当店で制作途中のものも公開していますので、時間をじゅーぶん使ってご説明させていただきます(有り余るほど時間はあります)。
それでは皆様が健康に、そしてコロナに負けず過ごして頂けるようお祈りして、当店も頑張って参ります。